おとうさん
秋山とも子
瑞雲舎
毎朝、手を振ってお見送りをした後、お父さんはどんな一日を過ごしているんでしょう?
満員電車に揺られ、雪崩のように人の波に飲まれながら会社へと道を急ぎ、一日仕事を終え、飲み屋でいっぱい・・・
そんな「お父さんの一日」を教えてくれる絵本です。
この絵本には「文字」がありません。
「いってらっしゃい」「いってきます」の言葉もありませんが、出てくるお父さんのその顔が物語っています。
昭和59年に発行された絵本なのでオフィスにはパソコンはないし、携帯電話も持ってないので、会社のデスクにある固定電話しか交信する手段はありませんが、一生懸命働いている「お父さん」の表情などには違いはないでしょう。
人ごみの中から「お父さん」を探すのも楽しいし、言葉がなくても十分楽しめる作品だと思います。