飾文字

卒業 雪月花殺人ゲーム

東野 圭吾
講談社文庫

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大学4年の秋、彼らは人生の岐路に立っていた。 就職先が決まっている者、いない者。大学に残る者、恋愛に夢中な者、結婚する者。
高校の時からの仲良し7人グループ、いつものお店に行けば必ず仲間が待っているはず。約束しなくても、毎日のように顔を合わせる仲間達。 仲間の間に隠し事や秘密なんてない、悩みがあれば何でも打ち明けるし打ち明けてくれるはず。
・・・そんな仲間の一人・祥子が下宿先の自分の部屋で死んでいた。 部屋は密室。自殺?そんなはずはない! 他殺?誰がそんな事をするものか!
祥子の日記を手がかりに加賀恭一郎を含めた仲間達で謎を解く事に動き出した。 数ヵ月後、第2の死が・・・。


「悪意」「赤い指」そして今ドラマでやっている「新参者」でおなじみの「加賀恭一郎」シリーズの第1作目です。
「新参者」ではどっしりと貫禄と風格を持った加賀ですが、この作品ではまだ大学生です。 ズバズバと推理を当てたりはあまりしません。的はずれな事も言います。
でも、先の作品を知っていると「エピソード0」的に楽しめるとも思います。
文芸書版の初版が昭和61年と手元の本には書いてあるので、24年も前の作品ですね。やっぱり時代が違うためかの古臭さはありますが、私が子ども心に憧れた大人の世界が味わえました。
友達・友情を考えると共に、大人になっていくむなしさも感じました。

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