飾文字

サヨナライツカ

辻 仁成
幻冬舎文庫

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映画「サヨナライツカ」の原作本です。


常に堅実的にと生きてきた東垣内豊は理想的な結婚をする予定だった。
遥か異国の地バンコクにて「好青年」と謳われていた豊はある現地日本人達のパーティーで、運命の出逢いをした。 その相手の名前は真中沓子。彼女はその場にいる独身男性陣の視線を一身に受けていた。 でもその時の豊は、日本に置いてきた婚約者の事ばかり考えていたので、沓子の事はあまり覚えていなかった。
そんなある日、豊の住むアバートに突然沓子がやってきた。 無言でずんずんと部屋に入り、止める暇を与えぬまま沓子は美しいとしか表しようもない裸体をさらけ出したのだ。
頭で婚約者の顔もちらつきはしたが、豊は目の前で艶やかに微笑む沓子に惹かれずにはいられず、ベッドでさらに沓子の魅力に溺れに溺れた。 多くの謎に包まれている沓子の事を知れば知るほど惹かれていき、溺れていく。


どうやら、賛否両論あるようですが私はすんなり読めました。
豊と沓子の関係を「純愛」と呼ぶか「不純の愛」と呼ぶか、確かに好みがハッキリと分かれるだろうとは思います。 あんなに惹かれ合い求め合った二人ですが、結局は婚約者との結婚(安定)を選び人生を歩んでいったのに、その間も沓子を忘れられずにいた豊には幻滅もしました。 自分の旦那がそうだったらイヤだけど「有り」だとも思う自分もいます。
25年後に再びバンコクの地で2度目の運命の出逢いをする二人がどうなるかは・・・お楽しみで。
あなたは死ぬとき愛した事を思い出しますか?愛された事を思い出しますか?


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外部リンク
映画「サヨナライツカ」公式サイト
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