飾文字

眠りの森

東野 圭吾
講談社

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小さいながらもそれなりに固定客が付いている高柳バレエ団の事務所で、男が死んだ。 事務所に強盗として入った男に襲われそうになった女性団員が正当防衛の末、殺してしまったのだという。
この事件の担当となった加賀恭一郎は正当防衛を証明するため捜査を続ける中、幾つかの不審な点を見つける。 足しげく高柳バレエ団に通う加賀は、団員の一人・浅岡未緒に密かに惹かれるものを感じていた。
そんな中、舞台公演直前、演出家が死んだ・・・死因は毒殺・・・ 最初の事件との関りはあるのか?ないのか?


「加賀恭一郎シリーズ」2作目です。
前作で大学4年生だった加賀は若き刑事になっています。 教師になるつもりだった加賀がなぜ今は刑事なのか?前作での恋人とはどうなったのか?・・・は触れられないまま話は進みます。
おそらく20代だとは思えない位に静かに落ち着いた加賀の物腰は変わりませんし、密かに想う女性がいるのも変わりません。でも、じっくりとモノを見据え人とは違う所から事件と向き合う姿も変わらないのです。 加賀に見抜けないモノなんかないんでしょう・・・しいて言えば、女心?
ミステリーとしても二転三転するので、バレエのように美しくも切ないお話です。


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