飾文字

月のしずく

浅田 次郎
文春文庫

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短編集「月のしずく」に掲載されていた作品、
銀色の雨が映画になりました。


ほんの2ヶ月前までは和也は奨学金を受けて新聞販売店に勤める、正に青少年の鑑のような少年だった。
でも、今は何故か小学生の頃からの知り合いであるクラブで働く菊ちゃんのアパートに転がり込み、男女の仲になり、その菊ちゃんのツテで丹野組の賭場で働いている。

ある日、菊ちゃんが見合いをした。 相手は丹野組の若頭でさえ腰の低くなる、目つきばかり鋭すぎる男・岩井だった。 和也は菊の弟と偽って岩井と出逢い、警察にもどこの組からも狙われている岩井の世話係りとなった。
荒い言葉遣いの岩井だが、側にいると何とも言えずにいい男だった。 菊との微妙な関係でもあるが、岩井に男として魅かれずにはいられない和也だった。


「鉄道員(ぽっぽや)」「プリズンホテル」でもおなじみの浅田次郎さんの7編からなる短編集です。
浅田さんの描かれる「男」の人は魅力的な人が多いですね。 この本に出てくる男性陣も、魅力あふれた人ばかりです。 読者層としても男性の支持が圧倒的に多いのも、「『男』が惚れる『男』」の描き方が絶妙だからだと 思います。 男泣きのツボをよく捕らえているなぁと、感心します。


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外部リンク
『銀色の雨』オフィシャルサイト
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