飾文字

BOX!

百田尚樹
太田出版

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映画「BOX!」の原作本です。


新米教師の高津耀子はある日二人の少年と出逢う。
一人は、絶望的なおちゃらけたアホだが、天才としか思えないボクシングセンスを持つ鏑矢義平。 もう一人は、鏑矢(カブ)と幼馴染で同じ高校の進学部、しかも授業料免除の秀才・木樽優紀。
昔はいじめられっ子でいかにもなもやしっ子な優紀がカブの誘いで高校のボクシング部に入部した。 誰もがキツくて激しいトレーニングに根を上げすぐに退部すると思っていたが、もともと勉強も地道にコツコツと続けていく性分の優紀は、ボクシングですらコツコツコツコツと自分のペースでこなしていった。 初めはほんの少しのロードワークで息も続かない位だった優紀の体力も徐々についてきていた。
一方、カブは部活内では階級問わずに無敵。インターハイも楽々出場を決める。前代未聞の高校三年間の8冠を成し遂げると意気込んでいた。
カブと優紀、性格もボクシングへの向き合い方も全く違いすぎる二人の他に、もう一人タイプの違う天才がいた、稲村和明。
アマチュアで高校のボクシング部ではあるが、皆が皆、命をかけて闘っている。


ボクシング・・・本物は痛々しいのであまり見た事は無いけど、ボクシングを題材とした小説や漫画には気を惹かれいくつか知っています。
この本はその中でも、実にリアルで「THE・青春」な爽やかさであふれています。 爽やかさも、すがすがしい感じだけじゃなくて挫折もあるし、苦しい減量(部活なのにとビックリ)や負けた悔しさ、仲間の応援など、見所たっぷりで、一緒に高校生活を送っている気分になるほど。 仲間もいるけど、リングの中では一人、練習だって自分を見据えての戦いのようです。
なかなか分厚い本で、文庫も上下巻あるし、根性いるかとも思いましたが、いえいえ、ぐいぐいぐいぐい引き込まれる事間違いなし!読んで後悔なし!な1冊です!


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